「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
なお、個別の回答やご相談は、仕組み上できかねますので、お困りごとやご相談がある方は、お近くの「がん相談支援センター」をご利用ください。

悩み

手術の時や手術後痛いのではないかと不安だった。
18 件の体験者の声があります。

助言

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【麻酔科医から説明を聞く】

全身麻酔をすることで、意識をなくし、痛みや反射を防いで、手術を行うことができます。
麻酔薬が投与されると、次に患者さんの目が覚めるのは手術が終わった時ですが、麻酔科医は手術中、患者さんの側にいて、安全に手術が進むように、麻酔の深さ、血圧、体温、脈拍、呼吸、出血量などを管理しています。
全身麻酔には、安全性の高い麻酔薬が使われていますし、患者さんの体の状態を把握する医療機器も進歩しています。麻酔が原因で、重大な合併症や後遺症が起こることはまれで、非常に安全になってきています。
不明な点については、担当医や看護師にご相談いただくか、手術に先立って、麻酔科医の診察があるので、その際にご質問ください。最近では、患者さんやご家族に、麻酔についてよく知っていただくために、分かりやすい説明文書を活用している病院も増えています。


 
【手術直後について】

手術から目覚めたとき、点滴、酸素吸入、尿の管などがつながっています。手術当日は頻繁に体温や血圧などを測定します。創(きず)の痛みが強ければ、痛み止めを追加します。苦痛や不快(身体の向きをかえたい、のどに痰がからむなど)があれば、我慢せずに看護師に伝えて下さい。
翌日から数日の間で(疾患や術式、個人によって異なります)、点滴などの管を適宜抜いていきます。動けない間は、洗面や着替えなど身の回りのことは看護師が行います。また、検査やガーゼ交換などを行い、経過をチェックします。
いつから食事を食べたり、歩いたりできるのか、目安を聞いておくとよいでしょう。


 
【術後の回復をうながすためにできること】

手術の麻酔からさめたときには、体にチューブ(管)類がついていて、体の自由がきかず、重だるく感じると思います。手術部位の安静は守る必要がありますが、手術の合併症の予防や体力の回復のために、術後早期からの活動が重要になります。
手術直後は、麻酔の影響や創(きず)の痛みによって、呼吸が浅くなりがちですが、深呼吸をすることで呼吸や循環の働きを活発にします。痛みがある場合は、遠慮せずに看護師を呼んでください。歩行までの期間に、ベッド上で、体の向きを変えたり、四肢を動かしたりすることで、筋力の低下を防ぐことができます。具体的な方法については、手術の部位や程度によって異なります。術前にも、担当医や看護師から説明や訓練がありますが、術後その時々に確認しながら行なって下さい。


 

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