悩み

化学療法の有効性と副作用が非常に気になり、自分にとってそれは適切なのか、他の選択肢と比べて選ばれた理由は何か、有効でなかったらどんな治療が行われるのか、副作用は、セカンドオピニオンを聞くべきかどうかなど、知りたいことが多く出てきた。



助言


【頭の中とこころの整理】


お悩みの文章では、ご自分のなかで気になっていること、疑問点が明確になっていると思われます。もし、疑問点が明確になっているのであれば、疑問点や気になる点を担当医に再確認していきましょう。わかったつもりでいても、もう一度頭のなかを整理してみたらよくわからない部分が出てきたというのであれば、時間をとってもらい、特に気になっている点や疑問点を中心にもう一度治療の説明を受けたいとお願いしてみてもよいでしょう。

ただ、一見疑問点などが明確になっているようで、実はそうでない場合もあります。たとえば、これから開始される予定の治療に対しての漠然とした不安感、治療の説明で自分が期待していたような治療方法や治療効果とは異なっていた場合など、頭で理解したり納得する前に、こころがその状況を受け入れがたくなっている場合があります。
あなたの場合は、どうでしょうか。医師からの説明が不十分でしたか。もしご家族が同席されていたら、あなたの理解とご家族の理解は一致していますか。
次から次へ疑問がわき、先の事先の事を考えてしまったり、いろいろなことが頭の中を駆け巡るようであれば、行動を起こす前に、まず人と話をしてみましょう。自分は担当医からどういうふうに病気の状況や治療の説明を受けたのか、その説明を聞いてどう思ったのかなど、人に話をしていくなかで、本当にわからなかったことや、本当はこうしたかったこと、こころの状態などに自分で気づくことがあります。人と話すというのは、ご家族でもいいですし、かかっている病院に相談窓口があれば相談員と話をしてみるという方法もあります。

ところで、もう一つ『有効でなかったらどんな治療が行われるのか』という問いかけもありましたが、まずは現在提示されている治療についてよく考え、理解し納得していくこと、そして、治療を受けることが決まれば、治療を受けていくなかで、自分ができること、自分のために行わなければいけないこと(副作用の予防や、副作用への対処、体調の変化や今までにない症状、副作用症状などを観察し診察の時に伝えることなど)を実行していきましょう。
もしこれから始まる治療をすすめていくなかで効果が得られなかったときには、またその時点でどういう治療が行えるか担当医とよく話し合うことができます。

セカンドオピニオンを受けようか迷っているときは、まず担当医の治療の説明を十分理解できているのか、なぜセカンドオピニオンを受けようと思ったのか、もう一度自分自身に問いかけてみましょう。少なくとも、現段階では、あなたの病気の状況を一番よく知っているのは、現在の担当医なので、わからないことがあればまず担当医に確認しましょう。もしかしたら、担当医に理解できていない点や疑問な点を確認することで、セカンドオピニオンを受けなくても、あなたの迷いや問題は解決するかもしれません。
現在、セカンドオピニオンを実施している病院は増えてはきていますが、まだ数も限られています。また、多くの医療機関では、セカンドオピニオンは予約をとって実施していますので、場合によっては、2-3週間待たなければいけない場合もあります。このことをあらかじめ承知しておきましょう。


 
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