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生き方・生きがい・価値観

運命のはかなさ

がんの診断で自分の運命がいかにはかないか知らされた。

人生としての生活の操り糸が切れ、何の言葉もない。

世の中全てのものが空言のように思え、排他的な考えになってしまった。

生と死

目の前で知り合いのがん患者の方がなくなるということも何度か経験し、生命のはかなさ、医療の空しさや限界を思い知りました。

自分が死ぬ時はどんな形で、死に方はどうかと考える。テレビのシーンで死があると、自分に置きかえて考えてしまう。何とか維持、治癒させたいためがんばっているが、命の区切りのあることが不安である。人間死へ向かって生きているが、がん告知から死への道のりは辛い。

次々と転移しており、治療のために生きているのかと思うようになった。

がん罹患後の生き方

今後希望をもって生きるには、家族が期待していることの半分でも手助けができればそれが幸せだと考えるようにしている。

死への恐怖からか、これから生きることの意味を問うようになった。治療(手術)に対する不安もあったが、具体的に残された存命時間とこれから最優先して済ませなければならない課題等を考えた。

ライフワークとして80歳くらいまで続けようとしていた仕事を辞める決心をするまで相当悩んだ(生きがい、収入がなくなること)。

外見の変化

人に手術痕を見られることに抵抗があり、温泉がプールへなかなか勇気が出ず行けない。

乳房切除して、人の視線が気になり、会話をしていても胸のほうに視線を感じることがあり不快だった。

乳房切除で自分の体がシンメトリーでないことをつくづく考える。楽しみの一つだった温泉に入る勇気はなくなり主人と出かける機会も少なくなる。再建もあるが、傷も気になり今はあきらめようと頑張っている。もっと簡単に入浴できる取り外せる乳房が欲しい。

女性らしさ・男性らしさの意識や変化

今後月経を止める薬を注射するが治療後戻るか心配。女性として完全でない自分がこの先恋愛、結婚、出産が可能なのか。

夫とダブルベッドに寝ているが、寝る頃になっても部屋に来ず、一切手も触れることがなかったことが一番淋しく辛かった。

男性機能の喪失が情けなく、淋しさを痛感した。

自分に対する認識の変化

再発の恐れと外観が変化してしまったことに対し、自分自身を受け止められないことをひた隠しにして元気ぶっていることが辛かった。

がんにかかったことで社会的に不要になってしまうのではないかと思った。

病気を知らない人との接し方で自分自身が一歩引いてしまっていることに悩む。