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痛みの原因は『放射線治療によるものである』とあるのは、原因がもう特定されていて明らかということでしょうか。
放射線治療に伴う痛みであれば、まず放射線治療を担当した医師(放射線治療科)に、
◎痛みはいつまで続くのか、痛みは徐々に改善していくのか
◎痛みに対しては、通常どういう対処をすればよいか
◎痛みが通常の対処で我慢できないときにはどうすればよいか
を確認しましょう。
もし、現在放射線治療科にはかかってないということであれば、今あなたが定期的に通院してみてもらっている担当医に上記を確認しましょう。
痛みは、痛みそのものがつらいだけではなく、痛みが続くことで夜眠れなかったり、食欲がなくなったり、いらいらしたり、落ち込んだり、仕事などに集中できなかったりと、からだやこころに影響します。
我慢をする前に、まず自分の痛みを評価し整理した上で、放射線治療の担当医、あるいはもともとの担当医(病気の経過や治療全体をみてもらっている医師)に伝え、上記3点を確認しましょう。
痛みは個人差があり、主観的なものなので、伝わりにくいものではありますが、伝える時の工夫も必要だと思います。それは、ご自分で痛みについてよく知り、人にわかりやすく伝えるということです。
1. 痛みを整理してみましょう
(1) どういう時に痛みが出てくるのか、あるいは強くなるのか
例)歩いているとき、動き始めるとき、からだの向きで、からだをひねったとき、重いものを持ったとき、など
(2) どのへんが痛むのか
例)放射線をかけたあたり など
(3) どのくらい痛むのか
例)数字で表してみる
0-10の数字で表す(0: 全く痛くない.........10: 耐えられないくらい痛い)
一日のうち、時刻の変化を数字で表してみる
(4) どんなふうに痛いのか
例)きりきり痛い、ずきんずきんする、時々ぴりっと電気が走るような痛みがある、など
(5) 痛み止めを使っていればその効果
2.痛みがあることで、生活のどういうことに困っているか
例)歩きにくい、食事がとりにくい、布団をあげられない、家事ができないなど
ご自分なりの工夫で痛みをやわらげられることもあります。
そのためには、
○ どういう時に痛みを忘れているのか
例)お風呂であたたまったとき、家族と皆でおしゃべりをしているときなど
○ どういう姿勢の時に楽なのか、など
自分の痛みと生活の過ごし方について、いろいろ検討し、よいと思われることは、生活の中に取り入れてみましょう。
もともとの担当医(病気の経過や治療全体をみてもらっている医師)に自分の痛みを評価し整理して伝えることで、担当医があなたにあった痛みをやわらげる方法を考えてくれるでしょう。
それでも、痛みが落ち着かずつらいようであれば、現在の病院(大学病院)にペイン外来(痛みを和らげる治療を行っている外来)や緩和ケア外来(がんに伴う様々なつらさをやわらげる治療やケアを行います)があれば、そこでみてもらってもよいでしょう。ただ同じ病院でも、できれば患者さんのお話だけではなくこれまでどういう治療をうけて現在の症状はどうなのかなどの担当医の所見もあったほうが痛みの専門家もわかりやすいので、まず担当医に相談してみましょう。
大学病院に、ペイン外来や緩和ケア外来がない場合には、外部のペインクリニックなどでみてもらってもよいでしょう。
ペインクリニックは、各都道府県ごとに公開している医療機関の情報から探したり、検索サイトで「ペインクリニック ○○県」とキーワードをいれて探しても良いでしょう。実際に外来に行く前にホームページがあればどういう治療をしているところかなどよく確認してみましょう。
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