「がん体験者の悩みQ&A」では、2003年と2013年に実施した全国調査結果を整理して構築したがん体験者の悩みデータベースを公開しています。このデータベースに基づき、がん体験者の方々の悩みや負担をやわらげるための助言や日常生活上の工夫などの情報ツールの作成等を行っています。
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悩み

抗がん剤で、からだのだるさや易疲労感、脱力感があり、悩んだ。
6 件の体験者の声があります。

助言

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【抗がん剤治療中のだるさ等の原因】

抗がん剤治療を続けていらっしゃる方から、よく「からだがだるい」、「日中もすぐ横になりたくなる」、「疲れやすい」などの声を聞くことがあります。
ただし、だるさや易疲労感の原因は、様々です。

原因として、以下のようなことが考えられます。
◎ 抗がん剤の副作用である食欲不振や吐き気による一時的な食事量減少(低栄養状態)
◎ 抗がん剤の副作用(下痢など)による体力の消耗
◎ 治療による体力の消耗
◎ 不眠
◎ 精神的な原因(治療に伴うストレスなど)

原因は一つだけではなく、いくつか重なって起こる場合があります。


 
【治療に伴うからだの変化を理解しましょう】

原因がわかれば、原因にあわせた対応をしていきましょう。
抗がん剤治療による吐き気や食欲不振、下痢等が原因であれば、食事に関して工夫したり、担当医に、吐き気止めや下痢止めなどの使用を含めて相談してみましょう。
また、吐き気や食欲不振、下痢等は、抗がん剤が体の外に出ていくと徐々に落ちついてきます。

漠然と、“食欲がない”、“吐き気がする”、“からだがだるい”、“つらいなあ”ではなくて、自分なりに治療に伴うからだの変化をまず理解しましょう。治療開始前や治療時の体調は毎回全く同じではありませんが、だいたい同じような副作用が同じくらいの時期に出てきて、同じくらいの時期に落ち着きます。
たとえば、治療当日、1日め、2日めと日にちごとに症状や食事量、その他気づいたことなどを書いておき、一つの目安にするとよいでしょう。このとき、つらいところだけではなく、「○日め ○○なら食べられるようになった」とか、「○日め 少しだるさがとれてきた」なども書いておきましょう。そして、治療に伴う自分の体調の変化をつかみ、その変化にあわせて生活を工夫していくようにしてみましょう。
からだのだるさや疲れは、こころの状態とも影響しますので、“今は治療のあとの一番つらい時期だから、日中も横になりたいと思ったときは、やっていることを中断して横になろう”、“そろそろ食事も食べられるし、だるさも少し楽になってきたから、からだを動かし、食事も栄養を意識しながらがんばってすすめてみよう”と区切りをつけていくことが大切だと思います。


 
【ご家族など周囲にも理解してもらう】

だるさとか疲れやすいという感覚は、周囲の人にはなかなか伝わりにくいものです。周囲の人に体調の変化を理解してもらい、つらいときは周囲の人にサポートしてもらいましょう。
通院で抗がん剤治療を受けながら、仕事に行ったり、家事をしなければならない場合もあります。特にご家族には、抗がん剤治療を受けた後、自分の場合は、いつ頃こういう状態になる、だから、こういうときは手伝ってもらうこともあるし、何かした後、すぐ横になって休むかもしれないと、わかってもらったほうがよいと思います。がんばりすぎないようにしていくことも大切です。


 

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